pHペンの使い方とその理由・徹底ガイド
- 1. Phの測定方法
- 2. Ppm・tds・phメーターの違い
- 3. なぜphペンを使うのか?
- 4. Phはいつ測るべき?
- 5. Phペンの使い方ステップガイド
- 5. a. ステップ1:校正
- 5. b. ステップ2:ph測定
- 5. c. ステップ3:掃除・保管
- 6. Phペンの掃除と校正
- 6. a. Phペンのメンテナンス
- 6. b. Phペンを校正すべきタイミング
- 7. まとめ
大麻の種を育て始める誰もが、高品質なバッズを収穫する自信をつける前に学ぶべきことがたくさんあります。土壌・ココ・水耕栽培のどれであっても、pHの測定と調整は栽培レベルアップを目指す全ての方に欠かせません。大麻栽培初心者で高品質な花を育てたい方は、pHの測定が必須です。大麻を育て始めるときは、植物の元気や成長のために管理すべき要素があることに気付きますが、これは主に照明・水やり・栄養管理が中心です。しかし、栽培技術が上達するにつれて、植物を最適な環境でパーフェクトに育てるために細かい工夫が必要であることがわかってきます。
その中でもpHは、土壌(および水耕なら水)のダイナミクスで非常に重要な役割を果たします。栽培媒体のpHレベルは非常に大切です。なぜなら、植物ごとに最適なpHが異なり、大麻でも正しいpHに設定すれば収穫結果は確実に良くなります。また、pHは栄養素の吸収にも関係あります。極端に高すぎたり低すぎたりすると、植物が栄養を吸収できず生育不良となります。
1. pHの測定方法
pHを測る方法を探すと、pH試験紙とpHペン(pHメーター・pHテスター)2種類があります。pH試験紙は、溶液の酸性・アルカリ性によって色が変わる紙で、安価かつ手軽にpHを測れますが、大麻栽培にはより正確性が求められます。

pHペンもpH試験紙と同じくpHを測定しますが、はるかに精密です。ペンは一般的に幅のある範囲(例:6.0〜7.0)を示しますが、質の良いpHペンなら(±0.1の精度で)より細かく測定できます。たとえば5.85と表示されても実際は5.75〜5.95かもしれませんが、大麻栽培でこの程度の差はほぼ問題ありません。
2. PPM・TDS・pHメーターの違い
水質測定を始めたばかりの方はこれらの略称で混乱するかもしれませんが、大麻栽培ではすべて別物です。
- pHペン
pHペンは特定の液体溶液の酸性度またはアルカリ性を測定します。
- TDSメーター
TDSメーターはPPMメーターと同じで、溶液中に溶解している固体成分の量(mg/Lまたはppm単位)を測定します。

- PPMメーター
PPMメーターはTDSメーターの別名で、溶液中に溶けているものの量をppmで測定します。
- ECメーター
ECメーターはTDSやPPMを別の単位で測る方法で、メートル法とヤード・ポンド法のような違いに例えられます。つまり、pHは溶液の酸性・アルカリ性、TDS/PPMは濃度、ECは別方式でTDS/PPMを示すもの、とシンプルに覚えましょう。大麻栽培でECはあまり使いません。
3. なぜpHペンを使うのか?
ご存じの通り、植物は三大栄養素(窒素・リン・カリウム)や微量要素(カルシウム・マグネシウム・鉄・銅など)が必要です。もしこれらが十分吸収されないと欠乏症状が現れます。pH測定が重要なのは、たとえ栄養素が用意されていても大麻がそれぞれ適したpH値でないと十分に吸収できなくなるからです。
4. pHはいつ測るべき?
pHペンは収穫の質アップに有効なツールですが、必ずしも毎回使う必要はありません。培地や使う栄養剤によっては使わなくても大丈夫です。
土壌栽培
オーガニック土壌で栽培している場合、(正しく行えば)微生物がpH調整の役割を果たすため、通常はpHペンがなくてもOKです。ただし、化成肥料や有機肥料を栽培期間通じて使っている場合は、pHを時々確認しましょう。これにより、土壌のpHが微生物にとって適切かチェックできます。

土壌のpHを測るには専用のタイプのpHペン(土壌テスター)が必要です。これは液体用のペンと原理は同じですが、土壌に直接挿して測定します。
水耕栽培
水耕栽培は根が溶液に直に浸かります。そのためpH測定は必須です。
| 栽培媒体ごとの許容pH | |
|---|---|
| 培地 | pH範囲 |
| 土壌 | 6.0–7.0 |
| 水耕・無土壌(ココ・クレイペレット等) | 5.5–6.5 |
水のpHは他の培地よりも急激に変化することがあるため、pHメーターを使うことで事前に異変を察知し問題を未然に防げます。
ココファイバー・パーライト混合培地
ココは無菌培地なので、培地自体のpHを測る必要は特にありませんが、投入する溶液のpHは確認しましょう。

このタイプの場合、使っている特定の栄養素で最適値を見つけたい、またはpH関連の問題がある時のみ測定が必要です。
5. pHペンの使い方ステップガイド
pHペン使用は基本的に校正・測定・保存の3段階。難しそうで意外と簡単ですが、正しいやり方を守ることが大切です。
ステップ1:校正
pHメーターの校正は非常に大切な作業です。pH計が正確に測れているかチェックするには、多くのグロウショップで手に入る校正液が必要です。

校正液は一般的にpH4.01と7.01があります。校正液に浸しても違う数値が出る場合は、ペンを校正します。やり方はペンの種類ごとに2通りあります。
手動校正
- 説明書を確認
必ず説明書で手動か自動か・操作方法を確認してください。
- 校正液を注ぐ
4.01の校正液を清潔な容器に注ぎます(汚染防止のため)。
- 液体の測定
pHメーターの電源を入れて校正液に先端を入れ、4.01以外の数値ならダイヤルやボタンで4.01に合わせます。
- 掃除・再校正
ペーパータオルで清潔に拭き、7.01でも同じ手順を繰り返します。
- 毎週校正
この作業は1週間ごとに繰り返しましょう。

自動校正
- 説明書を確認
各ブランド・モデルで手順が違うので説明書でどのボタンを押すか確認しましょう。
- 校正液の測定
手動校正と同様、4.01と7.01校正液の両方で校正します。容器は別にして汚染を避けましょう。
- 毎週校正
この作業も週に1回おこなって、pHメーターが正常に使える状態か確認しましょう。
ステップ2:pH測定
いよいよpHメーターの出番。すべてのペンが防水仕様とは限らないので注意して先端だけ水につけるようにしてください。

- 電源ON
キャップを外してpHメーターの電源を入れます。
- 液体に入れる
測りたい溶液にしばらく先端を浸します。正確な数値が止まるまで待つか、ほとんどのテスターは0.02以内の変動ならOKです。測定時間を早めたい場合は軽くペンを動かしても大丈夫ですが、防水でなければ本体部分が濡れないよう気を付けましょう。
ステップ3:掃除・保管
測定が終わったら必ずpHペンを掃除して保管しましょう。電極(pHを測る部分)は絶対に乾燥させてはいけません!
- 掃除
専用のクリーニング液や、なければ蒸留水で電極を軽くすすぎます。

- 電極を湿らせておく
先述の通り、電極の乾燥は破損につながるので、コップに保管液を少量入れたりキャップに保管液を入れてしっかり電極を浸すようにしてください。
蒸留水でも代用できますが、専用の保管液・洗浄液を使うと長持ちします。
- 電源を切る
pHペンの電源は必ずOFFにしましょう。この機器はボタン電池を使っています。電池は高価ではありませんが、長持ちさせるためにも忘れずにOFFにしてください。
6. pHペンの掃除と校正
本記事で何度も述べたように、pHペンを正しく使うには校正と適切な保管が不可欠です。ここではpHペンを常に最良の状態で使うためのまとめをご紹介します。
pHペンのメンテナンス
丁寧に扱うことでpHペンの寿命を伸ばし、栄養溶液のpHを正確に測定できます。pHペンの先端のプローブは特に重要で壊れやすい部分です。大切に使うための注意点をチェックしましょう。
プローブに素手で触れない
プローブには直接触れないでください。損傷や測定誤差の原因になります。必要に応じてティッシュで扱いましょう。
毎回すすぐ
毎回、脱塩水でプローブをすすぎましょう。養液の残留物が付かないようにすることで、pHペンの損傷防止に役立ちます。
適切に保管
必ず正しい保管液をキャップに入れた状態で保存してください。これにより汚染防止・プローブの乾燥防止となります(脱塩水や水道水はNGです)。
プローブを清潔に
常にプローブは清潔を保ちましょう。メーカーの指示に従い、付属のクリーニングキットを活用してください。
pHペンの校正
上記の全てを守るだけでなく、校正も必ずおこなってください。校正液のpHも毎回確認し、数値がズレたらすぐ校正しましょう。
pHペンを校正すべきタイミング
校正方法を知る前に、いつ校正すべきかを把握しましょう。以下の状況では校正を行ってください。
- 最後の校正から30日または「calibrate」表示が出たとき
- 測定値が想定と大きく異なるとき
- メンテナンス(掃除など)の後
- 電池交換後
7. まとめ
一見手間がかかり価格も高めですが、pHペンは収穫量や品質をさらに高めたい方にとって最重要ツールの一つです。なくてもある程度良いバッズは育てられますが、pHを正確に測ることで「良い」から「最高」への差が生まれます。もし経験豊富な方でpHペンの効果を実感しているなら、他のグロワーにも是非アドバイスや体験をコメント欄でシェアしてください!
参考文献:
- pH、温度、光. - Pomeroy, Kimball & Reed, Michael. (2020).
- pHとイオン. - Welzel, Julia. (2020).
- 土壌中pHと電解質の電荷分布・pH, CEC, SARの関係. - Murtaza, Dr. Ghulam. (2020).
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